歩き方が坐骨神経痛に与える影響とは?

歩き方が坐骨神経痛に与える影響とは?

 

 多くの人は歩くことを当たり前に行える運動と考え、自分が正しく歩けているのかどうかということを知りません。坐骨神経痛は腰椎、椎間板、筋肉などが坐骨神経を圧迫することで起こります。

 

 もし、正しい姿勢で立ち、歩くことができれば一つの椎間板や筋肉などへの荷重を分散することが出来、坐骨神経痛を和らげることが可能となります。

歩き方の特徴

 

 歩き方や立ち方は、腰から足まで続く坐骨神経の通り道に影響を及ぼします。正しくない歩き方を続けることで、腰椎やその周囲に筋肉などに負担が強くなり、結果として坐骨神経痛を悪化させる要因となります。いかに紹介する歩き方の特徴は背骨への圧力を高めると考えられています。

腰椎の過前湾

 

 腰椎の前弯が強くなってしまっている状態です。この状態で歩くと腰椎後方を形成する椎間関節への過剰な負荷や、脊柱を支える臀筋群の活動低下などを起こし、身体のバランスを崩す結果となります。

胸椎の過後湾(猫背)

 

 いわゆる猫背と呼ばれる状態で、肩や胸が前方に丸まった状態になり、腹部にある内臓器や体幹部の筋肉に過剰な負担を掛ける結果となります。

フラットバック

 

 脊柱全体にある生理的湾曲が減少した状態で、背骨の前方を形成する椎間板への圧力が強くなり、腰椎や骨盤を支える筋肉にも影響が出ます。

反り腰

 

 腰椎の過前湾と胸椎の過後湾(猫背)がセットになった形であり、背骨の生理的湾曲が強くなるため脊柱起立筋などが過剰に緊張を起こすようになります。

 上記のような姿勢が長期間にわたり継続すると、背中にある筋肉などが慢性的な疲労から弱化を起こし、腰痛などの原因となっていきます。もし、坐骨神経痛で悩んでいる方の場合は、歩き方によって症状が悪化していくケースがあるため改善が求められます。

歩き方を改善するために出来ること

 

 坐骨神経痛の痛みを軽減するための歩き方として以下のようなことに気をつけることがおすすめです。

 

・骨盤をなるべく垂直に近い形に保ち、頭は背骨の上に載せるように意識する。

・足を着地させる時に踵から足底の中央ぐらいで行い、ゆっくりとつま先の方に重心を移動しながら地面を蹴るようにする。

・あまり早く大股で歩くことを避け、人とリラックスして会話出来るぐらいのスピードを保つ。