不良姿勢は呼吸に影響を与えるのか?

不良姿勢は呼吸に影響を与えるのか?

 

 呼吸をするための構造はとても複雑なため、不良姿勢が継続してしまうと呼吸をする上で重要な横隔膜の運動の低下や、胸郭の可動性低下に伴う肺での空気の取り込みを悪くし、結果として呼吸が浅くなる状態になります。

 

 特に横隔膜は呼吸をする上で最も重要な筋肉です。この筋肉が上手に働かなくなってしまうと、それを補うために呼吸補助筋(胸鎖乳突筋、斜角筋、上部僧帽筋)などを過剰に使用して呼吸をするようになります。

不良姿勢がもたらす短・長期的な影響

 

 不良姿勢がもたらす短期的な影響は、横隔膜の運動低下により呼吸補助筋を過剰に使用して呼吸を行うため、首や肩周辺の筋肉が緊張を起こしやすくなります。

 

 長期的な不良姿勢がもたらす影響は、身体の歪みが起やすくなり骨や椎間板、神経に対して摩擦や損傷などを引き起こします。もしその状態を放置したままにしてしまうと慢性的な痛みや、背骨の可動性が悪くなることでの関節機能障害などを引き起こします。

首の前方変位をもたらす要素

 

・長時間のデスクワーク

・スマートフォンの長時間使用

・運転

・ソファーなどで長時間テレビなどを見る

どのように不良姿勢が呼吸に影響するか?

 

 不良姿勢によって胸郭の動きを制限し肋骨の正しい動きも行えなくなるため、肺に酸素を取り込むことが難しくなります。先程も述べたように呼吸をする上で一番重要なのは横隔膜の働きであり、不良姿勢によってこの筋肉の働きが落ちることが、呼吸が上手にできなくなる一番の原因となります。

不良姿勢を改善するためのヒント

 

・何が原因で不良姿勢が起きているのか認識する。多くの場合無意識で怒っている場合が多い。

・座っているときや立っている時に天井から糸で吊らされたような感覚の意識を持つ。

・姿勢をサポートする椅子やデスクなどの購入を検討する。

呼吸を改善するためのヒント

 

・鼻呼吸をできるだけ行う。

・横隔膜の動きをつけるための運動を行う。

・深呼吸を日常生活に入れる。