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正しい姿勢がもたらす10の良いこと

正しい姿勢がもたらす10の良いこと

 

 なぜ現代人の多くは腰痛を抱えていると思いますか?腰痛の原因は多種多様に存在しますが、普段施術を行う中で、一番多く見受けるのは姿勢の乱れです。そこで今回は「姿勢」をテーマに、正しい姿勢がもたらす10の良いことをお伝えしたいと思います。

良い姿勢とは何か?

 

 正しい姿勢とは、立つ、座る、横になる、物を持ち上げるなどの動作をした時に、筋骨格系に対して最小の負荷で行える姿勢のことです。そのためには動作を行うときに、背中をできるだけ真っ直ぐにし、肩を丸めないように後ろでキープしつつ、体重が出来るだけ左右均等になるようにすることが重要です。脊柱本来の生理的湾曲を維持しながら、物を持ち上げるなどの動作が行えれば、身体が本来備えている機能も働かせやすくなります。

長期間の不良姿勢がもたらす結果

 

 不良姿勢でいることは、余計な負荷を常に背骨に掛け続けていることになり、それが長期間続くことで、健康にも悪影響を及ぼしていきます。特に椎間板変性は不良姿勢に伴う悪影響の代表例と言えます。椎間板は本来椎体と椎体の間でクッションの役割をしていますが、不良姿勢が続き脊柱に不要な負荷がかかりすぎると、椎間板自体が変性を起こしやすくなり、クッション機能が失われることで痛みや不快感を引き起こしやすくなります。『腰椎椎間板変性についてはコチラ

 

 例えば、デスクワーカなどに多く見られる過度な前傾姿勢が続くことで、椎間板に過度な負荷がかかり徐々に椎間板が変性していきます。その結果椎間板が潰れたり、椎間板ヘルニアのような状態を引き起こしと良い腰痛を引き起こします。『腰椎椎間板ヘルニアについてはコチラ

 

 また、変な体勢で物を持ち上げたりすることも、腰椎椎間板ヘルニアを誘発したり、脊柱を支える筋肉や靭帯の損傷の原因にもなります。

その他の不良姿勢に伴う危険性

 

・消化器系の機能低下:猫背姿勢は内蔵器を圧迫し消化不良や便秘などの原因になります。

・神経機能の低下:椎間板ヘルニアなどにより神経根が圧迫されやすくなり、痛みや痺れを引き起こします。

・関節の機能障害(サブラクセーション):背骨の関節に不具合が生じ、神経の機能低下や痛みを引き起こします。

良い姿勢と悪い姿勢

良い姿勢がもたらす好影響

 

 もし普段の立ち方や座り方などを良い方向に変えることができれば、より良い健康を実現することができます。それはつまり、正しい姿勢でいることは、身体が本来備えている機能を正しく使えることにも繋がります。だからこそカイロプラクターやその他の徒手療法者は、ご来院される方にしつこく感じるぐらい何度も、正しい姿勢の重要性を伝えるのです。

 以下に紹介するのが正しい姿勢によってもたらされる10個の良いことです。

1、健康的な背骨

 

 健康的な背骨を持っている人は背骨の関節や椎間板、背骨を支える筋肉などに負荷がかかりづらいため、関節の可動域や血液循環などが良い状態で保つことができます。また、背骨が整っていることで、神経系の機能も高い人が多く見られます。

2、健康状態が高い

 

 良い姿勢でいることは、多くの生活習慣に潜む問題の解決策になるため、常に正しい姿勢で立つ、座る、物を持つなどの動作を行うように意識することが重要です。その結果、神経系が正常に働き睡眠の質の向上や、内臓器の働き、血液循環の向上が期待できます。

 そういった意味で良い姿勢を維持することは、より良い健康を表すQOL(クオリティーオブライフ)を実現する上で重要な要素となります。

3、自信があるように見られるようになる

 

 よく立ち方や座り方が綺麗に見える人は、自信があるように見えると言いますが、ある研究では実際に姿勢が綺麗な人は、人々に好印象を与えるという結果も出ています。

4、呼吸がしやすくなる

 

 猫背の姿勢でいると胸郭が硬くなることで、肺の機能が落ち酸素の取り込みが弱くなります。その結果運動パフォーマンスの低下や、疲れやすくなったりします。言い換えれば、良い姿勢は肺の機能を上げ呼吸機能を正常にすることで、運動パフォーマンスなどにも好影響を与えます。

5、体幹部の筋肉を安定させる

 

 良い姿勢を保つことはそれだけで体幹部の筋肉が使われるため、身体の安定性やバランス感覚が身につくやすくなります。その結果、身体をより効率的に動かせるようになり、日常動作に限らずスポーツなどのパフォーマンスアップに繋がります。

6、関節可動性の向上

 

 不良姿勢により身体に余計な力が加わると、筋肉が緊張しやすくなり可動制限をもたらします。その結果身体が硬くなり日常生活にも影響を及ぼすようになるため、良い姿勢でいることで、余計な筋肉を緊張させず関節が正しく動ける状態を作ることは重要になります。

7、頭痛の減少

 

 繰り返し起こる頭痛の多くは、筋肉の緊張が原因で起こります。良い姿勢は不要な筋緊張を減らすため頭痛の頻度を減らす効果が期待できます。『頭痛の原因と対処法についてはコチラ

8、慢性疲労の軽減

 

 正しい姿勢を維持することで、筋肉や関節がより働きやすくなるため、最小の力で身体を維持できるようになり余計なエネルギーを使わなくなります。その結果疲労が溜まりにく身体になっていきます。

9、関節の摩耗を減らす

 

 猫背のように丸まった姿勢は背骨だけではなく、股関節や膝の関節にも負担をかけやすくなります。正しい姿勢は重力からの関節の負荷を減らすため、歳を重ねても関節が摩耗しづらく、健康を維持しやすくなります。

10、怪我の予防

 

 下にあるものを持ち上げるときなどにぎっくり腰になる人が多くいますが、原因の多くは持ち上げるときの姿勢にあります。正しい姿勢で物を持ち上げる癖をつけることで、怪我の予防になります。

正しい姿勢を作るために今できること

 

 正しい姿勢が以下に重要で、あなたにとって有益なものか説明してきましたが、いまいち分かりずらい人もいると思います。もしそうであれば以下に説明するものを試してみてください。

ストレッチ

 

 ストレッチで一つおすすめしたいのが以下のものになります。

 

・両手を組んで、身体の前に伸ばします。その状態顎を首につけるようなつもりで弾いてください。そうすると背骨と周りの筋肉を伸ばすことができ、姿勢改善に効果的です。

小まめな休憩

 

 今日今の時点でどのくらい座った状態でいますか?もし、1時間以上座っているようなら少し立ち上がり動いてみてください。小まめな休息は関節や筋肉の緊張を和らげる効果があります。

よくみられる不良姿勢

 

 不良姿勢の代表的なものは以下のようなものです。

 

・猫背:長時間前傾姿勢で座ることで、胸椎を中心に背中が過剰に丸まった状態のことです。

・反り腰:長時間座ることで、腰椎が過剰に前弯してしまい起こります。

・扁平足:立っている時間が長いと、足の内側アーチが崩れ回内足になりやすくなります。

カイロプラクティックケア

 

 カイロプラクティックケアでは、背骨の歪みがある箇所に対して矯正(アジャストメント)を行うことで、良い姿勢を維持しやすくなる手助けをします。また、正しい姿勢を作れるように、一人一人にあったアドバイスやストレッチの仕方などをお伝えします。結果的に、正しい姿勢を維持しやすくなることで、日常生活の質(QOL)の向上を目指します。